私たちの半年間に題名をつけるなら…

「俺みほが世界で一番好き〜。」


竜也は嘘が上手いね。

心の中でずっとそぅ思ってた。

何も知らないと思って…。


竜也に嘘をつかれるって思うと…

自分が惨めに思えた。


せっかく先輩への気持ちが消え

竜也一筋でいこうと思った

矢先だったのに…。


竜也の嘘に付き合ううちに

我慢の限界が来てしまった。


竜也の浮気疑惑を知ってから

メールの返信がおろそかになった。

絵文字も使わず文も短文。

私の異変に気づくのが早い竜也は

すぐに聞いてきた。


「みほ最近どうした?

メールとか電話とか暗いし。

なんかあったのか?

誰かに嫌がらせされたのか?」


竜也のせいだよ…。

そう思った私は遠回しに言った。


「人の彼氏を誘惑してくる

嫌な女がいてさぁ〜

超ムカつくんだよねぇ〜。

人の男に手出すなって感じ?」


絶対に竜也のことは責めなかった。

現実を受け入れられない自分と

あの女に負けた悔しさ、

色んな感情が混ざり合った

複雑な気持ちだった。



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