黒の世界
それが本当にネズミみたいに私の側に来たから避けると、



「もっとあっちでやれよ、馬鹿。ナナに当たったらどうすんだよ」



「俺は馬鹿じゃねぇよ」


ソウキが心配してくれた。



それが何だか嬉しくて、思わず表情を緩ませると、



「ニヤつくな」



今度は意地悪なソウキがそこにいた。


< 143 / 260 >

この作品をシェア

pagetop