黒の世界
渋々教室を出て階段を下り、靴箱で靴を変えていると、私に気づいたのかソウキが車の中から出て来る。



とにかくこの場から早く去りたくて、走ってソウキの元へ行った。



「何怒ってやがる」


車内で私の顔を覗き込むソウキに、


「…別に」


素っ気なく返す。



「怒ってるだろが」



「だって…派手なんだもん」


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