黒の世界

温もり

ただ、ただ、走った。



声を押し殺して


足音を消して


見つからないように


ただ、ただ、走った。






辺りはもう真っ暗で、何も見えなかった。


それでも夢羅の言葉を信じて走っていた。


追ってくる様子は見えない。


夢羅は…大丈夫なのだろうか。

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