黒の世界
自分が邪魔だったのかもしれない。
自分がいらなかったのかもしれない。
そう考えてしまう自分。
決してお母さんがそう言ったわけじゃない。
血の繋がっていない新しい父親も、十分に私を可愛がってくれたと思う。
優しそうで、暖かい男の人だったから。
・・・でも。
逆にそれが、私の中で変な思いを生んだんだと思う。
お互いに優しく微笑みあう二人を見ながら、普通に生活することができなかった。
それが原因で、一人暮らししたいと言い出したのは私の方から。
