心の中の宝物
「さーくーら!」

「え?な、何?」

突然名前を呼ばれて声が裏返る。


「またぼーっとしてるよ。大丈夫?」

「大丈夫だって!」


「どうしたの?」

みなみと言い合いをしているとコウちゃんが来た。

「あっコウちゃん!おはよう。」

「おはよう。何言い合ってるの?」

「桜のね、顔色が悪いんだ。」

「そうなの?どれどれ。」

ひやっ

コウちゃんの冷たい手が額に当たる。

気持ちいい・・・

「あっつ!桜熱あるよ?」

「え?嘘!」

「大・・・」

あれ?

みなみとコウちゃんがだんだん遠くなっていく。
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