心の中の宝物
「そこ左ね。」



学校が近づくと同じ制服の生徒ともいっぱいすれ違う。


みんなが私と亜美に注目する。



その中にあの子もいた。



「さ、桜?」

え?


私は振り向くとその子・・・みなみと武とコウちゃんが三人で帰っていた。



いつもならこの中に私もいたのにね。

少し悲しくなった。


自分で選んだ道なのにね。



「みんな。」



亜美が自転車を止めてくれた。


私は亜美の後ろから降りた。



「友達?」

「う・・・ん。みなみと武とコウちゃんだよ。」

「ふ~ん。この子がみなみちゃんか。」


そういや亜美には一回話したことあったね。


「あっこの子は亜美ね。」

みんなの様子を伺って亜美も紹介する。

こんなときに紹介したくなかったな。


「かわいい子だね。」

「でしょ?」

私は自分の物のように自慢する。

コウちゃんは言ってくれると思ってたから少し笑いそうになった。


みなみと武は黙ったまま。



やっぱり嫌われたよね・・・

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