心の中の宝物
「夢梨さんは弱虫なんかじゃない。真剣に考えようとしてる。少し勇気が足りないだけだよ。」
先生・・・
それを弱虫って言うんだよ。
「ズ・・・ズ・・・」
「それに夢梨さんはこうやって向き合おうとする力がある。どうにかしたいと思える。充分強いよ。」
「そ、そんなことないよ・・・だって本当はどうしたらいいかわかってるのに・・・こうやって逃げてる。」
「夢梨さんはどうしたらいいと思ってるの?」
「私は・・・みなみに全部話したらいいと・・・思う。」
先生は私の頭を撫でた。
「ほら。答えが出てる。」
少しその仕草にどきっとする。
絶対顔赤いよ。
「でも・・・」
「吉岡さんに話す勇気がない?」
私が言おうとした事を先生が口にする。
なんで先生にはわかるんだろ?
私言ったっけ?