心の中の宝物

「先生!」

「ん?」


「私・・・私明日言ってみる。みなみと分かり合いたい!」


先生はにこっと笑った。

「頑張るんだぞ。」


そう言い私の頭をぽんぽんっとして立ち上がった。



今日二回目だ。


私この仕草好き。


私はぼーっと触られた頭に手を当てた。



「じゃあそろそろ帰ろうか。送っていくよ。」



私はまだぼーっとしていた。



「夢梨さん?」


急に名前を呼ばれて急いで立ち上がる。



「え?あっ何?」

「帰ろって聞いてなかったのか?」


「え?補習は?」

「もう7時だけどやるか?」

「え?」


私は窓の外を見た。



真っ暗だ・・・



「先生遅くまでごめんね。」

「全然いいよ。明日からみっちり行くからな。」


「え~!!!」



私たちは笑いながら部屋を出た。



やっぱり先生に話してよかった。



私はやっぱり先生が好きだ!


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