心の中の宝物
数学準備室は2階の一番奥。
私が角を曲がったときに準備室に向かう先生を発見した。
「神崎先生!」
私は大声で先生を呼んだ。
走りすぎたー
屋上から2階まで全力疾走だったし。
「どうしたの?夢梨さん。」
私は乱れた息を整えてから言った。
「はあはあ。先生。私みなみと仲直りできた。」
「本当に?」
「うん。」
先生の嬉しそうな顔。
でもすぐに真顔に戻る。
なんで?
「でも夢梨さん。午前中全部授業さぼっただろ?」
ば、ばれてるの?
やっば。
「ま、まあ。」
先生は私の頭をこつんとした。
いた・・・くない。
「今日は夢梨さん頑張ったからこれで許す。けど今度さぼったらそん時は覚悟しとくんだよ。」
「はーい。」
「ご飯食べておいで。」
先生ありがとう。
私先生の笑顔がもっと見たい。
だから頑張ってもいいよね?
私・・・