心の中の宝物
「そういえば見つかった?亜美さん。」

「うん。いっぱい亜美の話聞けたんだ。」

「良かったな。」


先生はポンと私の頭を触った。

私の緊張が最高潮。

先生は何とも思ってないからってー

私は冷静を装った。

「それでね、私の家で暮らすことになったんだ。」

「え?」

驚く先生をよそに私は続ける。

「だから二学期からこの学校に転校させてもいい?」

「え?ちょ、どういう事?」

「またお母さんが話にくるよ。」

「はあ…」

まだ納得してない様子の先生。 

まあいっかー


「後今日の補習だけど・・・
お願い!今日はなしにして!」

私は必死に頼んだ。

「どうして?」

「用事ある。」

亜美と買い物に行くね。

心の中でだけ答えておいた。

「はい?」

先生、まだわかんないの?

「だーかーら。今日用事あるから補習はなしにしてください。」


「はぁ~。」

先生はため息をついた。


な、何?



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