心の中の宝物
「気分はどう?」
「まだちょっとしんどいです。」
私は体を起こそうとするが力が入らない。
「そのままでいいよ。桜ちゃん、二、三日入院しよっか。」
「え?そんなに?」
熱ぐらいなら帰してくれてもいいのに・・・
「家に帰ってもまた抜け出すでしょ?」
「うっ・・・」
この先生には全部見透かされている感じがする。
「わかりました。」
「じゃあ、私はこれで失礼します。何かあったらこのボタンを押すように。」
「はーい。」
先生は病室を出て行った。
神崎先生と武が近づいてくる。
「桜、どうして家で寝てないの?心配したんだよ?」
「ごめんね。」
あえて理由は口にしない。
「桜、何回倒れるんだよ。ゆっくり休めって言ったよな?」
「ごめん・・・。」
「お前やること極端すぎ!」
「う・・・ん。」
三人の言葉に言葉がでない。
甘えれるものなら甘えたい。
でも・・・。
私はそんなことをするキャラでもない。