心の中の宝物
次の日。

私はいつものように1時間前に学校に来ていた。

着いてすぐ数学準備室に向かった。

―こんこん


「失礼します。」


―がらっ

「夢梨さん!?早いなー」

中に入ると神崎先生は机に向かってパソコンをしていた。


「まあね。この三日寝すぎたから・・・さ。」

「そうだな。もう大丈夫か?」

「うん!あっこれ・・・」

桜はポケットに入った紙切れ・・・お金を渡した。


「いらないよ。」

「どうして?先生が払うことないじゃん!私の親からー」

「でも、そんなしてないし。」

「もう、いいから!私こんな持っててもいらないし。」

桜は無理やり先生に渡す。


先生は渋々それを受け取った。


「夢梨さん。ご両親とはどう?」

どきっ

なんでいきなり?


私はいきなりの質問に戸惑う。

「別にー普通だけど?」

「そっか。なんかあったら先生に言うんだよ。いちおこれでも先生なんだから・・・」


先生は桜の頭をぽんぽんっとして席に戻った。


はあ~


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