心の中の宝物

亜美との出会い

その金髪の女の子は私の隣のブランコに座って、私が泣きやむまで何をするでもなく一緒にいてくれた。



何時間がたったのだろう・・・。

もう辺りは真っ暗だった。


「あの・・・すいません。なんか・・・」

「いいよ。全然。暇だしさ。何があった?」


私は初めて会ったその女の子に全部話した。
なぜ話せたのかはわからないけど、何だか全部受け止めてくれる雰囲気の子だった。


「そっかー」


「はい。なんか今までも会う事とか少なかったし、親って感じじゃなかったんだけど・・・やっぱ・・・悲しくて・・・どこかで期待してた・・・いつか前みたいにみんなで仲良く暮らせるって・・・でもそれは・・・夢で・・・叶うことなくて・・・グス」

私はまた泣いてしまった。


その金髪の女の子は私の前に来て抱きしめてくれた。


本当に暖かくて安心できた。


その子の目にも一瞬涙が一粒落ちた。





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