心の中の宝物
「なんか、すいませんでした。見ず知らずなのに・・・。」
「もう見ず知らずじゃないじゃん。」
「え?」
金髪の女の子はにこっと笑った。
すごくかわいい笑顔。
「私、高橋亜美。亜美って呼んでな。」
「私は、夢梨桜です。」
亜美が出してくれた手に手を合わせて二人は握手した。
「一つ言っておくけど、私中三だから。」
「えっ、え~!!!」
高三ぐらいだと思ってた。
「絶対年上に見られてると思った。だから敬語じゃなくていいからな。」
「あっはい。」
「また~」
「あ!」
「あははははは。」
二人は真っ暗な中大笑いした。
「これからどうする?もう帰る?」
「え?」
はっきり言ってあの家には帰りたくなかった。
また嫌な気持ちになりそうだったから。
「私の家来る?」
亜美は私の心を見透かしているようだ。