心の中の宝物
―数時間後

私は少しマシになりゆっくり先生の胸から離れた。

「すいません。」

「いいよ。全然・・・」

私は自分のした事に少し恥ずかしくなった。

いくら先生でも男性に抱きつくなんて・・・

顔が熱くなる。

先生は何ともないんだね。

大人だし女の人に抱き疲れるなんてよくあることだしね。

しかも私子供だし・・・


「話せる?」

先生の優しい問いかけに私は小さく頷いた。

そして言いたくなかった言葉を口にした。

「わ、私のね・・・親が・・・り・・・こ・・・ん・・・したんだ。」


私は先生に全部話す。

亜美と出会った理由と私がこんなに変わった理由も全部。


私は泣きながらだったからうまく話せたかわからないけど先生は真剣に聞いてくれた。
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