心の中の宝物
私は亜美の部屋の前に行きチャイムを鳴らす。
ぴーんぽーん♪
――がちゃ
「亜美。ただいま。」
もうただいまって言う事もないんだね。
「桜~~もう帰ってこないと思ってた。入って。」
亜美の目は泣き腫らした目だった。
亜美・・・
ごめん。
私は家の中に入った。
「どうだったの?」
亜美は部屋に入るなり聞いてきた。
「あのね、離婚なしになった。お母さんも仕事やめて家にいるって。」
「本当に?」
「うん。」
「良かったじゃん。」
亜美は自分の事のように喜んでくれた。