月華に散りゆく者達
 それから30分後 

「はあはあ」

 奈良が息を切らす 

「はあはあ」

 歳三が息を切らす 

「なあ、少し休憩しないか?疲れた」

 奈良が提案する 

「そう言い奇襲する気だろ!」

 歳三が疑う 

「俺は悪の組織に居るが剣士としての誇りは捨ててない!」

 奈良が強く言う 

「分かった!10分休憩しよう!」

 そう言い総司達の方に歩く歳三 

「何でこんなに時間掛かってるんだよ!隙だらけじゃないか!」

 総司が言う 

「隙なんて無いぞ!」

 歳三が言う 

「俺が見た限りだと10回は倒せる隙があったぞ!」

 総司が言う 

「はっ、俺とお前ではそんなに実力に差が出てるのかよ!」

 歳三ががっかりした感じで言う 

「兎に角うなぎの握り飯食え!」 

 そう言い歳三に握り飯を差し出す総司 

「ああ!」

 受け取り食べ始める歳三 

「奈良!お前も食え!」

 そう言うと奈良に握り飯を投げて渡す総司 

「敵なのに何故?」

 奈良が言う 

「腹が減っては戦は出来ぬだろ?」

 総司が笑顔で言う
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