月華に散りゆく者達
「二人共やり過ぎだよ」

 総司が二人に言う

「そうか総司?」

 総司が総司に言う

「そうだよ」

 総司が総司に言う

「別に普通だが?」

 歳三が平然とした顔で総司に言う 

「俺からしたら普通じゃないよ歳三!」

 心配そうに言う総司

「あ~あ、疲れた!寝起きの良い運動に
 なったから俺は飯食うわ」

 そう言うと総司は屋敷に向かって広い庭から歩く

「あいつのんきだな歳三」

 呆れた感じで歳三に言う総司

「あいつはああいう奴さ!なのに俺の
 一歩も二歩も先に行ってやがる!」

 歳三が悔しそうに言う

「まぁ差はしょうがないよ
 抜きたいなら焦る必要は無いよ」

 総司が笑顔で言う

「焦るさ」

 歳三が庭に置いてある大きな石に座り言う    

「何で?例えばえーとあった!例えば
 ここが始まりでここが終わり
 そして始まりから終わりまで
 競争をする、終わりの線までに
 抜けば良いんだ!
 だから今は焦る必要はないよ」

 総司がその辺に落ちてる木の枝を拾い
 地面に線を引き説明し歳三を励ます

「ありがとう、気持ちが楽になったよ」

 歳三が笑顔で総司にお礼を言う

「正しい気持ちでお互い修行して全力を
 尽くして負けた時に負けた~って
 笑って言えたら実力とか
 はどうでもよくなるよ」

 総司が笑顔で歳三に言う 

「そうか、実力だけに捕われても駄目か
 ありがとう!大切な事に気付いたよ」

 歳三が笑顔で総司に言う


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