濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-


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退院の日。


翔矢さんがお昼に車で病院まで迎えに来てくれて、自宅へと帰るんだけど…。


どうしてだろう…凄く緊張するの…。


正直不安でたまらない…。


病院に慣れたからかな…。




「紗耶、帰るか」


「…うん」


「荷物、持ってやるよ」


「…あ、ありがとう」




翔矢さんの指先が触れた瞬間、思わず手を引っ込めちゃった…。


お、怒ったかな…。



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