濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
昨日お前を久しぶりに抱きしめられて、すげぇ嬉しかった。
相変わらず柔らかくて、ほのかに甘い香りがして…懐かしく感じた。
お前は記憶を失っただけで、俺の中では何一つ変わってねぇんだって実感した。
「…今日ぐらい、いいか」
俺はそっと紗耶のベッドへ潜り込み、起こさない様に抱きしめ瞳を閉じた。
朝起きたら、驚くんだろうな。
反応が楽しみだ。
「おやすみ」
紗耶の頭へキスを落とし眠りについた。