濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-
擦れ違う時間と鍵
仕事から帰って来たら翔ちゃんの姿がどこにもない。
どこ行ったんだろう。
テーブルの上を見ると、翔ちゃんが作ってくれたであろう炒飯が置かれている。
翔ちゃん…私の為に作ってくれたんだ…。
だけど本当に翔ちゃんどこへ行ってしまったんだろう。
仕事なら連絡来る筈なんだけど…連絡ないって事はきっと仕事じゃないよね?
もう少ししたら、帰って来るのかな…。
今日はゆっくり二人の時間を過ごせるかなって思ってたのにな…。