濡れた体温ごと奪って-Ⅱ-


「さっきは本当にありがとうございました。すげぇカッコよかったです」


「ありがとうな。怪我せずに済んでよかったな」




翔ちゃんは安堵してるからか、にこやかに微笑んでそう答える。


本当…凄かった。


強盗犯を殴る時だって…迫力満点で…包丁を向けられてもビクともしない翔ちゃんは本当に強いんだなって思った。


傷の手当てが終わると、翔ちゃんは私を立たせてくれて私の体を支えながら車へと向かった。



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