最強女子はNo.1!?

ついた先はやっぱり屋上。


この暑いのに…屋上を選択してほしくなかったな…。


頭の片隅でそんなことを思いながら指差された場所に座った。


するとあたしを囲うように座った狼龍メンバー。




質問に淡々と答えていき、質問が終わる頃には5限目の終わりだった。


「じゃあ最後の質問」


最後の質問でようやく口を開いた煉弥。


「今まで"アゲハ"だということを黙っていた理由は?」


…それが最後の質問なんだ。


「色々面倒なことを避けるため」


と答えれば


「俺達に黙っていた理由なんだけど?」


と言われた。


あぁ…そういう意味か。


「この辺一帯を占めている族だったから」


近いところを占めてる族にバレるのは1番面倒になりそうだったからなんだよね。


納得したようなしてないような微妙な表情だがよしとしよう。


軽く息を吐き、空を仰ぎ見れば綺麗な雲一つない青空が広がっていた。




「萌架は萌架なんだから…これからもよろしく」


拓真のそんな声が聞こえた。


みんなを見れば頷いていて…あたしは笑顔を返したのだった。





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