最強女子はNo.1!?

随分と使われていないみたいであたしが見つけた時は埃まみれ。


鼻炎持ちの人とかは絶対に来てはいけない!!と念をおせそうな程だった。


しかしあたしが使い出して実質、あたしの部屋っぽくなってきていたりする。


学校内でも居心地いい場所になりつつあるのだ。




アンティーク風の机の上に鞄を置き、ソファーに寝転がった。


同時に溢れる涙。


…いつからあたしはこんなにも弱くなったのだろう?


なぜ現実から逃れようとするのだろう?


恋なんて…厄介なだけだって自分に言い聞かせてきたハズなのに。


言いようのない感情が涙になって溢れ出した。




チッ…チッ…


遠くで時計の音が響いている。


そこで確信した。


あぁ…寝てたんだなって。


目を開けようとしたとき、ふと香った匂い。


………まさかね?


それはない、と思いながらもどこか期待している自分に嫌気がさして仕方ない。


心の中で気合いを入れて開いた目に飛び込んできた光景は………


「え…?」


目の前に愛しの人のドアップ。


なんでこんなとこ(特別棟の看護実習室)に…?





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