最強女子はNo.1!?

今なら…頭を冷やせている今なら…ちゃんと聞けるかもしれない。


ふとそう思ったあたし。


そうだよね…いつまでも逃げてちゃ解決しないもんね。


意を決したあたしが口を開いたがそれは目の前の人物・充によって遮られた。




「なぁ、萌架」


今までのどれとも違う、真剣で冗談を交えてない声。


その声に喉まで出かかっていた言葉が飲み込まれた。


視線を逸らさず、ジッと充の顔を見つめれば………もう一度口を開いた。


「どうしてオレを避ける?」


今、正にあたしが聞こうとしていた内容にピッタリの質問。


こんな偶然に…思わず笑みが零れる。


不思議そう─怪訝そう─に見られてあたしはそれに答えるように口を開いた。




「それ、あたしが今言おうとしてた」


なかなかない偶然に二人で笑みを漏らした。


久しぶりに感じた幸せ。


二人で些細なことで笑えること。


どれもこれも"偶然"なんかじゃなくて"必然"だとあたしは思うんだ。


どんな人に出会うのも、どんな未来が待っていようとも、必然。


人生はすべて必然で成り立ってるんだって…そう思う。





.

< 180 / 202 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop