最強女子はNo.1!?
今なら…頭を冷やせている今なら…ちゃんと聞けるかもしれない。
ふとそう思ったあたし。
そうだよね…いつまでも逃げてちゃ解決しないもんね。
意を決したあたしが口を開いたがそれは目の前の人物・充によって遮られた。
「なぁ、萌架」
今までのどれとも違う、真剣で冗談を交えてない声。
その声に喉まで出かかっていた言葉が飲み込まれた。
視線を逸らさず、ジッと充の顔を見つめれば………もう一度口を開いた。
「どうしてオレを避ける?」
今、正にあたしが聞こうとしていた内容にピッタリの質問。
こんな偶然に…思わず笑みが零れる。
不思議そう─怪訝そう─に見られてあたしはそれに答えるように口を開いた。
「それ、あたしが今言おうとしてた」
なかなかない偶然に二人で笑みを漏らした。
久しぶりに感じた幸せ。
二人で些細なことで笑えること。
どれもこれも"偶然"なんかじゃなくて"必然"だとあたしは思うんだ。
どんな人に出会うのも、どんな未来が待っていようとも、必然。
人生はすべて必然で成り立ってるんだって…そう思う。
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