最強女子はNo.1!?

好きの大きさ 5


バンッと勢いよく屋上のドアを開けたものの…パッと見誰もいないぞ、おい。


しかも真っ暗じゃないか…。


あ、星と月。


へぇー…ここ、よく見れるなぁ。


ってそんなこと思ってる場合か、あたし。


充探しにここに来たはずなのにいつの間にか方向性ズレてたよ。


この方向性ズレたりする癖って治ったりしないのかな?


………しないよねー。


はい、そこ、一人でツッコミしたりしてるからってそんなイタイ子を見る目で見るんじゃない。


え、充分イタイ子だって?




………ハッ。


またもや話がズレてた!!


てか充、ホントにここ(屋上)にいるのか?


あの先輩のことを疑う訳じゃないがこんな暗くて寒い屋上にいるのか疑問だ。


「みーつー…クシュッ」


寒さで名前を呼びきる前にクシャミが出たよ。


「ん、どうした?」


そんな声と共に充に包まれた。


後ろからギュウッと抱きすくめられているので暖かい。


人の温もりがこんなにも暖かいだなんて知らなかったよ………。


回された腕に思わず頬が緩んだ。





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