最強女子はNo.1!?
「………分かった」
物凄く不満げな顔だが納得してくれたからよしとしよう。
だが次の瞬間…
「んじゃ胡蝶に入らない?」
と爆弾発言をしたのだ。
その発言に真っ赤に頬を染めていた楓までもが固まった。
あたしなんて声が出ない。
そんな様子を気にせずにさらに力強く抱き着いて来る笥箕は相当な強者(つわもの)だと思う。
「萌架ちゃんー?」
いまだにあたしの胸元辺りに顔を埋めている状態の笥箕は微動だにしないあたしを心配してか声をかけてくる。
ハッ
笥箕の声でようやく我に返ったあたしは
「笥箕? 冗談だよね?」
と問い掛けた。
するとあたしを解放して真剣な顔をした。
「本当に冗談だと思ってんの?」
その真剣な瞳に…顔に…雰囲気に…冗談ではないことを悟った。
首を左右に振って否定すればフッと笑い
「考えといて」
とだけ言って笥箕は保健室を出て行った。
「…荒乎、本気だね」
楓の真剣な声にコクリと頷いた。
これはまた厄介なことになったな………。
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