惚れたあなたは、王子様
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「じゃぁ。聞かせてあげるよ」

女はポケットから録音機を出し

て、俺に向けてきた。

それに入っていたもの。

「まぢで、やなんだよね。彩斗

ってやつ、ベタベタしてくるの

も話しかけられるのも目障り。

ホント、最低」

それは、本当の姫奈の声だった

「ね?」

「・・・。」

「だから、私と付き合ってよ」

俺の心に刺さった矢は抜けなく

て、それよりかドンドン傷を深

くしていった。

「わかった」

もう俺は止まれなかった。

女を自分に寄せて、深くキスを

した。

姫奈を忘れるために。

もう、頭に残さないために。。



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