惚れたあなたは、王子様
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≪姫奈ちんside≫
次の日の朝、彩斗は戻ってきた

「おはよ」

「・・・。」

いつもなら、抱きついてくるの

に。。

私が挨拶しても仕返してくれな

いなんて・・・。

「詩穂ちゃんと付き合ったんだ

ね。おめでとう」

痛む心を抑えながらも、涙は止

まらなくて───

「おいっ!なんでお前泣いてん

だよ!?」

もう。姫奈って呼んでくれない

んだね。。

あんなに嫌いだったのに。

もう。こんなに好きになってし

まったよ。

もう。頭の中は彩斗のことでい

っぱいだよ。

「本当は・・付き合ってほしく

なかった!!!!!私は!!!

彩斗のことが『好き』なの!」

「ぇ?」

「なっなんでもない!」

「あぁ。分かってるよ。嘘だっ

てことも、姫奈が俺の事を嫌い

なのも。わかってるから。。」

そう言いながら、彩斗は寂しそ

うな、悲しそうな笑顔をみせて

荷物を持って部屋を出て行った

最後に

「俺。もう姫奈に近づかないよ

だから安心して。。」

こういい残して。。


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