バベル
『やはり殺すことを心に決めたようですね。笹野結花さん、すごくすっきりした顔をしていらっしゃいますよ。やはりあの頃の感覚が甦ってきたのですかね。』
「ふざけないでください。みんな貴方のせいで守るべきモラルを守ることができないんですよ。誰も返り血なんか浴びたくない!!」
『あら、本当にそうですか?あなた方にとっては他人を守るモラルより、自分たちを守るモラルの方が強いってだけでしょう。』
「結花、こんな相手に感情的になるだけ無駄ですよ。」
「俺らはあんたのお望みどおり惨殺のプランを立てた。俺らが実行すればみんな助かる。残念だけどあんたが望むような人間の裏切りドラマは俺は作らないんで。」
皮肉たっぷりに皆川が言うしかしそんな皆川にもヤツの態度は変わらない。
『そうですか。では貴方が今から作るドラマ、楽しみにしていますよ。』
プツっと音がなりまた通信は途切れた。