バベル
《凪side》


さっきから
伊達優里奈からの殺気を感じるのは気のせいだろうか。

凛は気難しい顔をして青木と話している。

俺には話せないことなのか?


俺と真也はすぐに仲良くなった。

職業柄、秘密主義者だということ、価値観は違うが、馬が合うことが理由だ。

真也と俺は約束した。


『何があっても
自分ではなくみんなを守る。』


正義のヒーローになりたいとかそんなじゃない。


俺は仕事柄、人の死に関わることが多い。

上には『感情移入するな』と言われるが、人の死を前にしてそんなことが出来るだろうか。
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