バベル


「馬鹿じゃないの。
信じてた人に裏切られるかもしれないのに?」


「確かに、こんな状況じゃ
誰が敵とか、味方ってわからない。

でもそれでも、好きな人の為なら、身体張ってでも守りたいじゃん。

きっとそういうこ、と…」


急に龍哉の息が荒くなる。


「龍哉!!」

彼女は側にあった紙袋を
手に取ろうとすると…


「やめて!!」




そう叫んだのは…



楓だった。



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