バベル


一人暮らしのため必要最低限の
家具しかないあたしの部屋。

とりあえず彼をベットに寝かせ
私はフローリングに寝転んだ。


妙に幸せな気持ちが溢れてきて
少し戸惑った。


彼がどうして
あんなところにいたのか
よくわからないけど、
それは明日ゆっくり聞けばいい。



翌朝、あたしは午前中に起きた。

思わず彼の姿を探すと
彼は「おはよう、」と言って
朝食を持ってきた。


…うちの冷蔵庫、酒しかないのに。


おそらく
彼が買いに行ったのだろう。

近所のスーパーの袋が
キッチンに放置されていた。



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