バベル


それからずっと別居が続いた。






悲しみと
憎しみと
裏切られたショックで


俺の家は

めちゃくちゃだった。




母親はアル中、睡眠薬がないと夜は眠れない。

妹は、初めこそ母親を甲斐甲斐しく世話してたけど、
最近じゃ、どうしようにもない状況に絶望したのか
自殺未遂を起こした。

弟は家族を見限って正式に織田家と縁を切った。
今は養家で裕福ではないけど、穏やかな生活を
送っているはずだ。







そんなある日、


一通の手紙が届いた。






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