君がくれた最初で最後の恋




病室のベッドの上には顔を真っ赤にさせて苦しんでいる初音の姿があった。

俺は初音の近くに駆け寄った。

「初音!!大丈夫ぶか!?」

俺の質問に、初音は視線だけを俺のほうに向けた。

「ゆぅ…く…ん…初デートいき…たかった…」

初音はそう言いながら、涙を流した。

「デートは初音が元気になったら、行こうな?今は体調を治せよ」

俺は初音の頭を優しくなでた。
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