約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
それでも、亮君はわたしの
知らない所でも毎日、わたしの
実家に頭を下げにいってくれてた。
ママから聞かされてはいたけど
秘密にするようにってママに
言われたから何も知らないふりを
していたんだ。
そんな、あなたの誠意がパパ
に届いて、やっと結婚のお
許しをもらうことができたんだ
よね。
わたしは、本当にうれしかったよ。
亮君と涙をながして喜んだよね。
もうこの頃の私は、温人のこと
思いだす機会も減ってきてたんだよ。
わたしの中で亮君がいっぱいに
なってた。
わたしは幸せの中にいたよ。
でもそれは、犠牲の上になりたった
幸せだったんだよね。