約束 ~生きていく君へ 余命半年と告げられて
俺は、退屈な毎日にふたつの
息抜きを手に入れた。
延命治療など望んでいない俺に
容赦なく痛みが押し寄せる。
この頃では、もう薬も効かな
くて、その度に薬が強くなる。
副作用で、余計に辛くなる。
早く死にたいと思ったくらいだ。
そんな俺に、便せんを差し出し
たのが亮だった。
俺の想いを誰よりもわかって
いる亮。
俺の親友だった。
それだけで亮には背負わな
くてもいい重荷を背負わす
事になった。
真幸の事は亮が望んでいた
こと。
でも、真幸にけして知られ
てはいけない秘密。
真幸に嘘をつき続けて生きて
いく事が、亮にとってどんなに
重荷になっているだろうか。