好きなのはキミ。




「すず…もしかして」



秋ちゃんの手が止まって、あたしの顔を見て目を丸くする



「あいつの事…好きなのか?」




あたしが一成くんを好き?

分からないよ、分からない
でもだんだん視界がぼやけてくる…


一成くん…




「すず!」



「スズメっ」



えっ?

…一成くん

一成くんの声が聞こえた瞬間
あたしの上から秋ちゃんの重みが消えた
そしてすぐに

あたしの好きな



「いっせいく、ん…」



一成くんの温もり




「いっせいくん、一成くん一成くん…」



「スズメ…ちょっと待ってて」



「やだっ、離れないで、一成くんっ」





来てくれたの、一成くんが来てくれた
…嬉しい







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