好きなのはキミ。




涙いっぱいの瞳を指で拭いながら




「俺の事知ってんだ?」



そう言うと目をパチリと閉じてまた開く

…目でかくね?
しかも目超腫れてるし、真っ赤




「キミ、名前は?」



「…す、ずめ」



「スズメ?」




そう俺が聞き返すと頷いたスズメに




「どーして泣いてんの?」




直球に聞いてしまった
…だからか



「ふぇ…」




瞳にまた涙を浮かべた


…俺が泣かしたみたいじゃん
って今のはそうか?

しょーがない…



「あー、なくなよ。

目真っ赤だし…俺の家おいで」



「えっ?」




公園でこのままってわけも行かないし、目冷やさなきゃ明日もやばいだろ…



「話聞いてやっから、一応ここ公園だしな」



そう言ってスズメの手を引いて家まで歩いて行った








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