十人十色─恋愛編─
ある春の出来事
「ずっと好きやった」
君に伝えた 初恋だった
上手く伝わったかは分からん
君が好きすぎて震える声
真っ赤になった俺の顔
…きっとカッコ悪いにきまっとる
「卒業しても…頑張れよ」
君に彼氏がいるのは知っとる
ただ俺の我が儘
俺の気持ちを分かって欲しかったんや
「めっちゃ好きやで!
お前絶対幸せになれよっ」
そう言って笑いかけると
泣きそうになる君
それを見て俺も…
泣きそうになってしまうんや
何で俺じゃないん?
俺のがお前のこと、
ずっと好きやのに…
初恋やった
俺はまた、誰かを
こんなにも好きになることが
出来るんやろうか…
桜が舞う ある春の出来事