一匹狼と無邪気なワンコ
一匹目 興味
桜の花が散り始めた頃、ようやく俺の存在が皆の中に確定し、確立されてきた。
別にどこのグループに属するわけでもなく、こびるわけでもない。
色々な人達の所を行き来するのは楽しいだけ。
「今日もお菓子いっぱいあるよ~!」
昼休み、クラスの女子が俺の所へやってくる。
「ホント? ん~、じゃぁソレちょーだい」
「はい、どーぞ」
「陸~! こっちもあるよー」
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