一匹狼と無邪気なワンコ

 きっとアイツはこの後保健室に行き、薬を飲んだ後昼飯を食べると思う。


 いや、もしかしたら昼飯は家かどこかで食べてきたかもしれない。


 とにかく一か八かだった。


「えっ! ちょっと! 結局手ぇ繋いでんじゃん!」


「これは繋ぐとは言わないから」


 俺は千佳の手を引っ張ると、そのまま狼の元へと歩み寄った。

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