一匹狼と無邪気なワンコ

 ――言われてみればそうかもしれない。


 別にトクベツな感情があるわけではなく、そこら辺にいる女となんら変わらない。


 だけど今まで手を繋いだのは千佳だけだった。


「ね、ちょっとたまにはゲーセン寄ろうよゲーセン!」


「ん~。お前俺の体調分かって言ってる?」


「陸がそれくらいでへこたれるわけ無いってのは知ってるよ」


「そもそも俺はもう、そういう場所に興味湧かないワケ。大人だから」

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