一匹狼と無邪気なワンコ

「じょーだん。って――アレ?」


 その裏道のところで、なにやら一生懸命ゴミをまとめている背のデカい奴が一人。




 ――いや、一匹。



「あ。大滝先輩……だよね? ってちょっと!」


 俺は千佳の手を引いたまま、急いで狼の元へと向かう。


 今日はよく走る日だな~なんて呑気に考えながら。

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