一匹狼と無邪気なワンコ

「はい、お願いします。先生のやつが一番効くから」


 俺は静かに二人のやり取りを見守っていた。


 センセが彼に渡したのは二粒の薬。


 それが何の薬で、どんな効能があるかはもちろん分かんない。


「――で? お前授業は?」


 薬を飲み終わった後、ジロリと俺を睨みつける。


 迫力あるねぇ~? いつもながらゾクゾクするよ。

< 58 / 482 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop