愛なんて無かった
変化
ネオンが滲む今日の街はいつもと同じで天気には、なんの影響力もなく行き交う人々の中であたしを孤独から少し救いだす。
あてもなくたださ迷うあたしはゆっくりと歩く。
歩き疲れれば、完全にシャッターが下りきった店の前に立ち人の群れを眺める。
相も変わらず今日も人で溢れかえる此処は人を惹き付ける『何か』があるのか、それとも『何か』を求める人で溢れているのか真実なんて誰も知らない。
知る必要もないんだろう。
そんな事を考えながら眺める人の群れの中で目が合う。
それが今夜の『彼』。
ほとんど言葉を交わすこともなく寄り添って歩きだす。
行き先は言わなくてもただ一つ。
温もりを分け合う小部屋。