愛なんて無かった


自然と零れる溜め息が混じる声は更に2人を密着させる。


少しずつ汗ばむ身体に、やっぱり昨日の『彼』とは相性が良くなかったんだと実感させられる。


あたしの乱れた前髪をかき上げて荒らい息のまま口づける『彼』は無口だから温もりを求める事に集中出来る。


『彼』が動く度に隙間が出来て唇から漏れる溜め息と声は止められない。



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