愛なんて無かった


「…今日まだミホの声聞いてないんだけど」


こうゆう時、なんて言えばいいのか。


何でもいいんだろうけど。
言葉が見つからない。



「…おはよう」

「ははっ。今更かよ」


「……」


楽しそうに笑うリクはあたしの髪を拭く手を止めて後頭部に手を添え引き寄せる。



「……」

「……」


二人とも無言で、でも少し気まずいと思ったのは一瞬の事で。


リクが纏う雰囲気に心地良さを感じるあたしが居た。


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