先輩と俺の関係
「ただいま~」
「おじゃまします」
「おかえ…」
リビングからひょこっと顔を出した女性は、言葉の途中で辞めて固まってしまった。
「ほら、先輩上がって」
靴を脱ぎ、彼について行く。
「…鈴ーっ!」
しばらくすると、下からそんな声が聞こえた。
「ここ俺の部屋だから。中で待っててね、先輩」
掴んでいた腕を放し、階段を降りて行った。
ガチャ
「…意外とキレイ」
部屋を見渡し、呟いた。
テーブル付近のクッションに座り、さっきの事を思い出した。
「…うっ……」
すると、また涙が溢れ出した。